「絶対的な幸せ」なんてない

年を重ねてくると、自分にとっての「幸せ」ってなんだろう?

と、いっちょ前にも考えるようになってきました。

というのも、2020年にはじまったコロナウィルス感染症において、特にサービス業は大きな打撃を受け、自在館も休業をした時期がありました。休業を明けてからも、県外のお客様をお招きしてもよいのかどうか、感染症対策をどこまで行ったらよいのか、試行錯誤の中、厳しい批判や、ご意見をことがありました。感染拡大を抑えるためには、営業をしない方が当然良い。でも、スタッフや自分たちの生活。必要としてくれるお客様もいる。なにが一番良い決断なのか。

営業をすれば、お客様には当然、マスクをしたくない人もいれば、マスクをしていない人を良く思わない人もいます。絶対に会話はいけないと思う人もいれば、マスクをしていれば話していいと思う人もいます。誰も、誰かを気づ付けようとは思ってはいないはずですが、人々は未曾有の事態を前にストレスもピークを迎えていたのでしょう。普段はあるはずのない、お客様同士の諍いなどもありました。当然、宿としてはどちらをとるのか、ということも、多々尋ねられました。

そんなことが1年以上も続き、私も精神的に疲労が溜っていたのでしょう。たぶん人生で初めて「これは、鬱なのかも・・・」と思う時期がありました。いくら休んでも疲れが取れない、寝つきが悪い、寝ようと思い寝酒に酒を飲み、余計疲れが取れなかったり。自分の感情がコントロールできず、家族に当たってしまったり。「あれ?これ、ちょっとヤバイかも」と。と。