どうも自在館でございます。
湯治宿でよくある「自炊」という文化。
自在館でもまだ自炊のお客様を受け入れはしておりますが、
実際は年間に数える程度になっております。
おそらくどこの湯治場でも「自炊」というスタイルは、時代とともに、少しずつ現象傾向にあると思われますが、なんでかな〜と、先代の女将なんかに話しを聞きながら、ちょびっと、考えてみました。
話しを聞いていて、面白いな〜と感じたのは
・湯治客同士でおかずを少しずつおすそ分けしていた
・始めて同士の方同士でも、割とすんなり交換しあっていた
とのことです。
一人一品、5人で持ち寄れば、わりと豪華なご馳走になりますからね^^
お米だけ、お宿から買っていたそうですね。
また、お部屋が、まったく知らないお客様同士が「相部屋」
これ、常識だったそうです。笑
いまでは考えられない文化ですね。
6畳のお部屋にまったく知らない方同士、4人で泊まる。
なんてことも、珍しくないとか。笑
本当に、日本という国の、優しさを感じる文化でございます。
当然、昔でございますので、インターネットなどあるはずもなく、
電話も普及したてて田舎の山の宿にはあるはずもなく、
予約の手段ときたら、手紙か、知人の言伝、
もしくは、泊まったときに、次はいつきますと、直接予約。
あとは、もちろん当日フラリと寄るしかありません。
そうなってくると、当然、山奥の宿ですから、夕方頃の到着となると、
満室ですと断ろうものならば、遭難してしまいます。本当に。笑
ですので、お客様同士も暗黙の了解で、ご理解いただいておったということですね。
そんな、人情文化があったものですから、おかずを交換しあうなんてことは、
自然の流れだったのでしょう。
現代はといいますと、予約のシステムや電話がありますので、
相部屋での宿泊なんてことはまずありませんし。
そんなことがあれば、もう大問題でございましょう。笑
また、働き方というのも大きく変化すたため、1ヶ月農作業の終わった時期に湯治する。
なんていうこともなくなってきたわけですね。
「1〜2泊だったら、旅館の料理食べた方がいいよね〜、せっかくのおやすみだし」
と、いうことで、長い期間湯治して、自炊をしよう、というお客様も、時代と共に少なくなってきたというわけです。※と、勝手に考察しております。
自在館も、そういったお客様の変化にお答えできるよう、湯治食プラン等をご用意しておりますが、今後も、時代の変化に対応しながらも、お湯を守っていけるお宿でありたいなと、強く思います。